どうしよう、全然掴まれた腕が抜けない…!
どんなにウザくてもこいつらは男。
女である私が力で勝てるわけもなく。
「やめてよ!離して!!」
私は叫ぶことしか出来なかった。
それでも男たちは私を連れて行く。
やだ!!!
助けて、優――――…!
「………僕の連れに、何か用ですか?」
聞きなれた優しい声に私は思わず顔をあげた。
顔をあげた先には…、広い背中。
するとその人はゆっくりと私の方を向き始める。
「こいつはこんな汚ねぇ手で触っていい程安い女じゃねぇんだよ」
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