私はこれを何というか分かっていた。


―――ナンパだ。



私は自慢じゃあないけれど、何回かナンパにあっている。

自分の容姿に自覚がないわけじゃないので多少なりとはあしらい方を心得ていた。




「あはは、面白いねえ」


「うんうん、こういう気の強いのも悪くない♪」


「俺たちがさあ、タピオカ奢るから向こういかねえ?」


「別に私はタピオカ奢られる程、お金に困ってないんで。
他の子に奢ってあげてください」




全く…。

どうしてそんなんで女の子を自分たちのに出来ると思ってるのかなあ。


少なくとも私だったら…。




―――なんてぼんやり考えているといつの間にか腕を掴まれていた。



「おい、ちょっと可愛いからって調子乗ってんなよ?」


「いいから遊ぶだけだから♪大人しくついてこいって、な?」


「女は素直が一番だぞ?」



やばい、こいつら、

結構力強い…!