「…どした?そんな泣きそうな面してー?
飛鳥にフられたかっ?ははっ!」
「なっ…!そんなんじゃっ…」
あたしは言いかけて、そこでとまった。
すると大地は飛鳥と空を見つけて2人をみると、またあたしをみた。
「なあゆずか」
「なによ…」
「お前、今までの講義で分からないとこあっか?」
「は…?
や、まだ全然ついていけてるけど」
「そ、か。
んじゃ、ちょっと1時限だけ俺に付き合えっ!」
「ちょっ、講義はっ!?」
「まだついてこれてんだろ?
んじゃあ1時限サボっても大丈夫だよ!」
そう言うと、大地はあたしの手を引いて教室を出た。
あたしは大地の強引さに、
…少し、ドキドキしていた。
大地が握る右手は
少し熱帯びていて。

