「飛鳥が見てるあたしと、
自分で見てるあたしとじゃ、差がありすぎて」
「ゆずかは飛鳥のこと好き?」
「そりゃあ…、大好き、だけど…」
「じゃあ、信じてあげなきゃ。
恋愛はね、いかにどう相手を信じて信じてもらえる関係になるか、
いわば、信頼関係が凄く大切だと思うの。
ゆずかだって嫌でしょう?
好きな人に自分が言ったことを信じてもらえないのは」
「うん」
「飛鳥がゆずかを選んだ理由だって同じ。
飛鳥本人から聞いた言葉、信じてあげないでどうするの?」
「……そう、だよね、
うん、あたし、飛鳥を信じる。
つりあってないとか、そんなんじゃなくて、
あたしはあたしの好きな飛鳥をみて、傍にいる」
「そうね、そうしてほしいわ」
あたしと恵、互いに笑い合って大学への駅に着いた。

