その後クロウさんの案内で、あたしは一つのお部屋を貸してもらうことにした。
天蓋つきの可愛いベッドに、きれいな装飾の施されたドレッサー。
今はどれもボロボロだったけれど、かつてはさぞ可愛らしいお部屋だったに違いない。
「わぁ」
思わず息を漏らすと、
「気に入ってもらえて良かったよ」とクロウさんは満足そうに、にこにこ。
「じゃ、俺は隣の部屋を使わせてもらいます」
零くんが壁を指差して出て行こうとするのを、あたしはまたも引き止めた。
ガシッ
「?」
零くんがまたも不思議そうに首を傾げて、あたしを見下ろす。
「こ、怖い。一緒にいて!」
「Oh!大胆なレディだね。しかし怖いのなら、私が傍に居よう」
なんてクロウさんが言い出し、零くんも困ったように眉を寄せている。
う゛……
そりゃ若い(?)男女が一緒に部屋で一晩を明かすのはよくないことだけど、でもこんな得体の知れない外人幽霊より零くんの方が100倍まし。
我がまま言ってるって分かってる。
零くんに甘えてるって分かってる。
でも一緒に―――居て欲しいよ。
そんな思いで零くんの袖をきゅっと握ると、零くんは苦笑いを漏らしながらも、またも頭をぽんぽん。
「今日は一緒に居るよ」



