ってことは…やっぱりあのブリトニーさんは、モップ…
「ってか!あんな風に悲しげに思わせぶりなこと言われたら誰だって勘違いするって!」と怒ると、
「確かにあのときは悲しかったからな…」と零くんは目を伏せた。
零くん―――…ホントは今でも……
ちょっと心配になっておろおろと零くんを見ると、
零くんはちょっとはにかみながらうっすらと笑った。
「ミサトのことを想い出しても今は何とも思わないよ」
零くんはちょっと身を乗り出してあたしのベッドに腰掛けると、あたしの手をそっと握ってきた。
ドキリと、心臓が―――やった!あたしちゃんと心臓の音するよ!
って、感動するとこそこじゃなーーーい!!
あ、あたし!今生きてる零くんに手を握られてるんだよ!
今度こそキュン死にするかもーーー(嬉し泣)
零くんはまるで感触を確かめるかのように両手であたしの手を包み込んでくれて、
「俺のすぐ傍には結城さんが居るから。
大切にしたい人がすぐ近くに居てくれるから」
零くん―――…それって…
「結城さんはいつもまっすぐで、ときに俺を怒ったり、クロウさんに本気で怒ってくれたり、
いっつも俺のこと考えてくれてたよね」
そ…それは零くんだって同じじゃない。零くんだって同じようにあたしを―――
「クロウさんの言った通り、俺はたぶん一歩を踏み出すのが怖かったんだ。
本気になってまた傷つくのとか、もういやだなって……
ホントは結城さんと一緒に居るうちに、
結城さんのことに惹かれてたってのに、気持ち伝える前から諦めてた部分があったんだ。
モップの代わりにして、その気持ちに目を逸らしてた。
かっこわる……」



