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遠くの方で聞いたことのある声が聞こえてきて、ゆっくりと重い瞼をこじ開ける。
「結城さん。しっかりして」
肩を揺さぶられて、
ああ―――…この声―――少し低くて甘い…
大好きな零くんの声だぁ…
―――って……前にもあったよね!
ぱちっ
あたしは目を開いた。あたしを覗き込んいたのは心配そうに眉を寄せた零くんと、
申し訳無さそうに手を合わせる、
「……クロウさん……?」
「良かった~結城さん。頭打って倒れたまま、起きてこないから……死…ってのはおかしいか。成仏したのかと思った」
零くんがほっと胸を撫で下ろす。
零くん―――…あたしは零くんを置いて成仏しないよ。
って言うか、
あたしたちそもそも
死んでないし。



