「結城さん!」



遠くで零くんの声を聞いた。







「零くん!」





あたしも零くんを呼んだ。






視界が真っ黒に染め上げられる瞬間、




一瞬だけ触れた零くんの指先は







あたたかった。







ゴトッ




セラヴィが床に落ちる瞬間―――




目の前が真っ黒に染め上げられた。