「桜のやりたいようにやれば?桜の人生なんだしさ」 いつもは明莉の言葉で元気になれるのに、なぜか今日はそれを素直に受け入れられなかった。 「送ってくれてありがと」 そのまま2人で黙って歩いていたら、いつの間にか家の前についていた。 「家に誰かいる?」 「わかんない。けど大丈夫だよ」 「色々あって疲れたと思うから、今日はゆっくり休んで?」 「うん。じゃあね」 明莉の姿が見えなくなるまで見送る。