陽くんは何も言わずに腕の力を強めた。 桜はそのまま泣き続け、いつの間にか日は沈んでいた。 それでも陽くんは桜のそばにいてくれた。 コンコン 髙野センセイが入ってくる。 「桜ちゃんそろそろ面会時間が終わ―――――」 髙野センセイに陽くんが頭を下げる。 「すみません。すぐ帰る用意するんで」 立ち上がる陽くんの服の裾をつかむ。 「行かないでっ、あっ」 すぐに手を離す。