「 泰雅 」 「 え? 」 「 一条泰雅 」 ”俺の名前” 静まり返った部屋に響いた 彼の声に、心臓が跳ねた。 「 葵 」 チャックを上げ終わった手は 私の首筋を伝って、頬に添えられる。 彼は私の耳元に口を寄せて、 「 呼んで、葵 」 吐息交じりの、低い声で 私を攻め立てる。