俺様王子の初恋





「 ちょっとしたお仕置き 」


「 へ? 」


「 考えなしのお前にお仕置き 」


「 は? 」




彼の匂いがするジャージに
腕を通しながら首を傾げた。
お仕置と私の関連性が
よく分からない。




「 少し考えればああなるのは
  分かったんじゃないの? 」


「 あ・・・ 」


「 それに、俺の名前呼ばなかった 」




”少し考えれば”今なら分かる。
けど、寝起きの私にとっては
全く予想もつかなかったことだった。
後者に首を傾げていると
少しムッとした彼がジャージの
チャックをゆっくり上げながら
顔を近づけてきた。




「 ”一条くん、助けて”って
  いつ言うかなーって思ってたんだけど 」



”何で呼ばないわけ?”って
更にズイッと近寄られて
顔を背けた。