「 お前なんか勘違いしてない? 」 「 え? 」 ”何が?” 首を傾げた私を見て小さく 笑った彼の顔が近づいてきて 「 体重じゃなくて、服が重い 」 ”濡れてるから” そんなことを、わざわざ近くで 言わなくていいのに。 ─────そう、思うのに 思うように口は動かなくて 熱くなった顔を両手で隠した。