俺様王子の初恋





「 葵ボロボロだな 」




ははっ、と乾いた笑いを
零して私にブレザーを
着せた。




「 よっ汚れます! 」




慌てて脱ごうとブレザーに
手を掛けると、その上から
彼が手を握ってきて、




「 別にいいから 」




そう言って私の手を強く握った。
脱ぐのを諦めてブレザーから
手を離して大人しくしていたら
彼が私をフェンスの方へゆっくり
誘導して、手を離した。




「 すぐ終わらせる 」




冷たいフェンスに背中を預けて
彼の言った言葉の意味が分からなくて
首を傾げると、すっ、と手が伸びてきた。