俺様王子の初恋






適当なことを言うけど、
どこかすごく真面目で、
選択肢を間違えないから






きっと彼は、嘘をつかない。






そういう安心感が、
私を包み込んでくれる。










「 まじでする? 」






頬にキスを落とされて、
ハッ、と我に返った私は
近すぎる先輩から逃げて
軽く睨み上げると






「 何?ヤんの? 」


「 ・・・最低です 」


「 いまさらだろ 」






鼻で笑われて、目を逸らすと
先輩の大きな手が私の手を
掴んで、たくさんの視線の中
私は教室から連れ出された。