俺様王子の初恋






突然浮いた体に驚いて
顔を上げると、佐野くんが
ニコリ、と笑って私を見た。






「 呼ばれてんぞ? 」






抱き上げられた私を見て
更に会場は盛り上がる。
私は”おろして”と佐野くんの
腕を掴んだけど、







「 そうやって何からも目を逸らして
  逃げ回ってて、どうすんの?
  それって正しいの? 」








厳しいその言葉に、
全身の力が抜けて、
代わりに目からは
堪えていた涙が溢れ出してきた。