俺様王子の初恋






どれくらいの人にぶつかったか
分からない肩や腕は、少しだけ
重く感じる。









けど今は、どうしようもなく
頭が重たい。





「 ・・・・ふぇッ・・ 」






どれだけ泣けばいいんだろう。
期待なんてしていいものじゃない。
最初から分かっていたのに、
いつの間に私は彼をこんなにも
信用していたんだろう。







呼べば駆けつけてくれる。
助けてくれる。







出会ってまだ一ヶ月も経ってない。
けどその少しの間で、私は彼に
何度も助けられてきた。
・・・・だから、それが私の中で
”当たり前”になりかけていた。