俺様王子の初恋






制服のポケットからくしを
出してきた彼女は、私を
座らせて手早く私の髪をまとめる。




「 リボンとかあると可愛いんだけど
  こっちのほうが一之瀬さんっぽいかも? 」




そんなことを言いながら
木崎さんは私の手を引っ張って
倉庫を出た。







──────────・・そういえば、





「 何で、あそこにいたって
  分かったんですか? 」


「 え?あー・・ 」


「 ・・・? 」





階段を上りながら彼女は一度
私の方に振り返って、
ニコッと優しく笑った。








「 一条先輩が教えてくれたの 」








そう言った彼女の横顔が、
少し赤い気がした。