「知らないふりなんてしないで夏奈・・・」
「冬夜!?」
なんでここに・・・
さっきまで屋上にいたはずなのに
「夏奈が行きそうなとこはわかってるよ。ずっと見てたんだから」

そう言って優しく笑う冬夜に不覚にもドキッとしてしまた。
「わ、私は・・・」
「返事は後ででもいいよ。待ってるから考えてみて」
冬夜はそれだけ言ってどこかにいってしまった。

「夏奈?大丈夫?」
「うん・・・」
私は冬夜を恋愛対象として見たことなんてなかった。
冬夜いつから?
ずっと友達だと思っていた。

もし今フッてしまったら今までの関係には戻れなくなる・・・

「嫌だよ・・・そんなの」
「夏奈・・・。大丈夫冬夜だって今すぐ返事してなんて言ってないし・・・しばらく考えよ?ねっ」
美琴の言葉にちょっと楽になった。
はぁ今の状況で教室戻りたくないな~冬夜もいるし・・・

滝人・・・お前は冬夜の話をきいてどう思った・・・?
あいつの事だから「関係ない」とか言うのかな。
やばっ泣けてきた。

「美琴先に戻ってて」
そう言う私に無言で戻って行った美琴。
「しばらくここにいるか・・・」