家の電話は四六時中なってた。 ほとんどが金の催促。 仕事をしようにも材料を仕入れる金がなければどうにもならない。 金を貸してくれるところはない。 最新の大型切削機なんかを売っては見たが焼け石に水。 もう、倒産は目前だった。 「・・・・・・もう一度頼みに行こう」 それでも諦めなかった親父は偉いのか、馬鹿なのか。 「心配だから・・・・・・、翔汰も一緒に来てくれる?」 母親にそう言われて、俺も一緒について行った。 行った所で何が出来るわけでもないけど。