鍵をかけて煙草を口に咥える。 それに火をつけようとして―― 「あ、あのっ」 その声に俺は自分の動作を止めた。 火をつけようとしてうす剥いた俺の視線に見えるのは可愛らしい黒のコインローファー。 ゆっくりと視線を上げていく。 紺色の靴下にチェック柄のスカート、カバンをギュッと握り締めた細い指は微かに震えてる。 そして紺色のブレザーに真っ赤なリボン。 極めつけは、 「お願いが、あるんですっ」 色素の薄い瞳が俺を見据えてた。