凍えるような冬が終わりを告げる頃。


「あの・・・・・・」


帰り際、和香が立ち止まった。


「なに?」

「・・・・・・明日から春休みなんです」


だから、休みたいとでも言うのかと思ったら、


「朝から来たほうがいいですか?」


和香の台詞は予想外だった。

黙ってれば分からないものを、

こいつはどこまでも馬鹿だ。


「来いよ」


俺のこんな回答に頷くんだから。



和香は次の日から本当に朝からうちにやってきた。

そして、俺は目を覚ませば和香を呼んで、

抱いた。

飽きることなく、

何度も何度も――。