「――ふっ、・・・・・・はっ、あははっ!!」


お笑いだ。

こいつは最初から知ってたんだ。

再会したときから。


父親の会社が吸収合併されても、自殺しないだけマシだと思ったんだろう?

遙香が『母親』を辞めてしまっても、死なれた俺に比べればマシだと思ってたんだろう?


すべてを失ってホストに成り下がった俺を見て、

『可哀想』だと思ってたんだろう?


「あ、あの・・・・・・」


馬鹿笑いする俺を和香は不思議そうに見上げる。


笑わずにいられるわけ無いだろう?


俺こそがこいつを『憐れ』んでやるつもりだったのに、


こいつはずっと、


俺を



『憐れ』んでたんだ――。