「そう言って着いたのがここ、ですか」
「案外いい所だろ」
「僕、初めてきた……」
階段を突き当たりまで上り、他より簡単な造りの扉を押すと、そこは屋上だった。
遮るものは何もなく、清みきった雲ひとつない青い空。
時折吹く風は爽やかで心地よい。
外の空気を堪能している間に、屋上な中央で堂々と寝転ぶ赤江優希。
私の隣に立っている沙貴が離れた所にいる赤江優希に問いかける。
「そういえばここって、不良の溜まり場だった気がするんだけど……」
「大丈夫じゃね? 俺も、玲もいるしな」
「不良の溜まり場であることは否定しないのですか………」
あきれてものも言えなくなる。
上着の袖をひかれた気がして見下ろすと、沙貴が不安そうな表情で見上げてきていた。
先程まで不良に襲われていた身、普通より恐怖を感じるのは仕方がない。
「玲君は、僕を守ってくれる?」
だからか、安心させるために口を衝いて出た。
「安心していいよ」
ちょうどいい位置にある頭を撫でると、彼は照れたように赤くなった。
同時に私は後悔する。
「案外いい所だろ」
「僕、初めてきた……」
階段を突き当たりまで上り、他より簡単な造りの扉を押すと、そこは屋上だった。
遮るものは何もなく、清みきった雲ひとつない青い空。
時折吹く風は爽やかで心地よい。
外の空気を堪能している間に、屋上な中央で堂々と寝転ぶ赤江優希。
私の隣に立っている沙貴が離れた所にいる赤江優希に問いかける。
「そういえばここって、不良の溜まり場だった気がするんだけど……」
「大丈夫じゃね? 俺も、玲もいるしな」
「不良の溜まり場であることは否定しないのですか………」
あきれてものも言えなくなる。
上着の袖をひかれた気がして見下ろすと、沙貴が不安そうな表情で見上げてきていた。
先程まで不良に襲われていた身、普通より恐怖を感じるのは仕方がない。
「玲君は、僕を守ってくれる?」
だからか、安心させるために口を衝いて出た。
「安心していいよ」
ちょうどいい位置にある頭を撫でると、彼は照れたように赤くなった。
同時に私は後悔する。