気づけば一面の蘭の花畑


そこにあたしはポツンとひとり立っていた


「なに…ここ…」


すると向こうから懐かしいひとりの人は現れた


…お父さん?


「蘭」


「お父さん!!」


優しい目,大きな体,小さいときあたしを守ってくれた大切な人…

確かにお父さんだ。
あたしはお父さんに飛びついた


「お父さん!お父さん!!ずっと会いたかった!!会いたかった!!!」


涙が止まらない。
夢でもいい。あたしはお父さんに会ってる。

優しく抱きしめながらお父さんは言った


「蘭,大きくなったな
お父さんもお前に会いたかったよ…
……でも乱,お前はまだお父さんと会っちゃいけなかったんだよ…」


「え…?」