頭の中が真っ白になって、でも茉莉が横にいる安心感が心地いい。


「ひかり、大丈夫?」

「う…ん…おさま…ってき、た」

紙袋を使わなかったのに呼吸が楽になってきた。

「ごめん…」

茉莉はそう言うなり、ぽろぽろと泣き出した。

「えっちょっ茉莉ッ!?」

声が裏返る。

「大丈夫…?」

そう言っても返答がない。

「場所変えよ、ね?」

「う…ん…。でも、ひかり、しんどくない?」

「大丈夫だから、ちょっと話そう?」