気が付いたら口が勝手にしゃべっていた。

やばい!

そう思ったけど、止められない。

「悪口とかそんなガキっぽいこと正味どうでもいい。

そんなのにかまってるひまがあったら練習すればいいじゃないですか。

そんなこと言っててむなしくないですか?」

「はぁ!? 生意気」

「さっすが皆藤のダチだね。なに、サボリのくせに」

「サボリじゃないです」

先輩の目をまっすぐに見る。

私はサボリなんかしてない。

何も悪いことなんかしてない。

それだけは譲れない。

「どうでもいいっつーの、そんなこと。行こっ」

先輩たちは背を向けて歩き出した。