明日へのメロディ~poco a poco~


そんな考えが顔に出ていたのだろう、

お父さんはさらに怒った顔になってきた。

長期戦が予想されるな…

そんなことを考えられるくらい、

そこまでは私にもまだ余裕があった。

言われなれてきた言葉だから。

でも、その次の言葉は爆弾だった。

「だいたい、たかが低血圧だろ!

お前はただなまけて甘えているだけだ!」

私の中で何かがきれた。

「…もういいよ」

低い声でそれだけ言うと、部屋に入り、

バタンッ!

と音を立ててドアを閉めた。