伸ばした手が引っ張られる。

「大丈夫?」

ぼやける視界にいたのは

「ま…り…」

茉莉に引き上げられ、その場にうずくまる。

力が全く入らない。

「おい!大丈夫か!?」

先生の声が遠くで聞こえる。

「大…丈夫…で…す」

「どこが大丈夫なのわけ?説明してみて」

「う…」

茉莉が言ったことにに言葉が詰まった。


周りが騒がしかったが、茉莉の手を握ってるだけで安心できた。

茉莉もその手をはなそうとはしなかった。