「大丈夫。早く帰ろ-ぜ!」 「うん!」 他愛もない会話の途中で、大志はいつものように親の愚痴を言っていた。 「中3になったんだから誕生日はお金がいいって言ってるのにお金ならあげないとかいうんだよ、家の親…」 大志は来週の誕生日の話をだして遠まわしに蓮夏は今年何をしてくれるのか聞こうとした。 もう今年で3年目になる大志の誕生日。 毎年派手にしてくれていたから今年も期待していた。 だけど蓮夏の表情は違った。 すごく驚いた顔をして、 「誕生日…」 とつぶやいた。