「桜、なんで口聞かなかったの?」

龍はまだキスしてくる。

「だって...っ話したら龍、お仕置きしてくるから。」

「話してもするけど。」

「んっっ」


そして龍は私を縛っていた紐を離してくれた。

「ごめん…痛かったよな?」

赤くなった私の腕を見て、

「ううん。大丈夫。」

と気持ちとは反対のことを言った。

もし、本当の事を言ったら龍は心配すると思うから…と考えたら傷かないようにどうしても嘘のことを言ってしまう。


「じゃあ、帰るね。」

「送る。」

「大丈夫っ。すぐそこだから」

っと言って走ってあの家を出た。