「さんきゅー」

わたしの顔も見ずに手だけひらひらさせて催促するゲーム中の誠。


ホント、なんでこんな奴と幼なじみなんだろ。
どーせならもっとかっこいい幼なじみが良かった!!!


そう思いながら乱暴に誠の手にゲームのカセットを乗せる。


部屋には誠の友達、2人がいて、一人は誠と対戦し、もう一人はベッドの上に寝転びながらわたしの顔をじーっと見ていた。



「誠~誰この女の子?彼女?」


「ただの幼なじみだよ。こんな奴、頼まれても彼女にしねーよ。」


「大丈夫、安心して。微塵も誠と付き合いたいと思ってないから。」



よく漫画とかでは幼なじみが恋愛するってパターンがあるけど、わたしと誠では腐れ縁も腐りすぎてて、もはや兄弟みたいなものだ。