「あーあ。紗知みたいに美人だったり、梨沙ちゃんみたいに可愛いかったりしたらよかったのになぁ」



あ、梨沙ちゃんっていうのは、わたしと同じ部活の学校のアイドル的存在の子なんだけれど。




「ナツ…、あんたバカなの?」



紗知が再びため息をつく。


「世の中、顔じゃないわよ。大切なのは心でしょ?」



「……うわっ、寒い」



「なんか言った?」



「いいえ。なにも言っておりません。」



紗知が大切なのは心とか寒いこと言うから、鳥肌たっちゃったよ。