高二になったばかりの4月。

そろそろクラスでもグループが決まって、一段落する季節。



わたしは今流行りのフリルのワンピースを着て、ある家の前である人を待っている。



それは……


「あ、誠ーーっ!!!」



「げ、ナツ…!」



黒い学ランに身をつつんだわたしの幼なじみ。


もちろん、わたしはこいつの家の前でこいつを待っていたわけだけれど。


勘違いしないで頂きたいのは、誠のためにわざわざ可愛いワンピースを着たりしているわけではないということだ。



わたしの目的はただ一つ。