大丈夫かな?


止めに入ろうと思ったその瞬間、あたしは凍りついてしまった。


だって、そのあとに聞こえてきた男性の声が、俊の声だったんだもん。


「そんなの関係ねぇ!俺はおまえがすきなんだよ!」


そんな言葉が聞こえた直後に女性の甘い声がきこえる。


あたしはいてもたってもいられず、マンションの自分の部屋にかけこんだ。


涙はでない。


ただ、なにを思ったのか、あたしは自分の部屋にもかかわらず、荷造りをはじめた。


しばらく実家に帰ろう。


いきなりだから引っ越しの業者さんをよべるわけでもなくあたしはそのまま自分が持ってる大きなカバン、3、4個に必要な勉強道具や服、すべてをつめた。


片付け終わって見渡した部屋には俊のものしかなかった。


おそろいで買ったマグカップもお皿も俊の分だけ。


あたしのはカバンにしまった。


カバンを器用にもって、部屋をでようとしたとき。


♪~~♪~~♪


携帯の着信音がなった。


相手は小奈美。


「もしもし」


『あ、華?今からうちこない?もう、陸が急に今日は無理~とかいい「小奈美~~~~~」』


あたしは小奈美の言葉を最後まで聞くことなく涙があふれだした。


『ちょ、華?どうしたの?てか今部屋?』


「ん。」


そういうと電話はきれてその代わりすぐに部屋のドアがあいた。


「華!」


「こ、こなみ~~~」