ガチャ


「どうぞ」


「どうも~」


そういって慣れた感じで部屋にはいっていく俊。


部屋の机ではさすがに勉強できないからダイニングテーブルというには小さすぎる2人用のテーブルに勉強道具を一気においた。


「で、どこから?」


「それが、全部」


「はぁ?お前、勉強してたのかよ」


はは・・・


「まったく!仕事で忙しいんだもん」


「それは俺も一緒だっつぅの。じゃ、片っぱしからやってくぞ~」


そういって苦手な教科からどんどん教えていってくれる俊。


頭いい人は教え方がすごく上手だってきくけど、俊は絶対に頭いいな。って確実に断言できるほど、教え方が上手だった。


気付くと12時。


明日はとりあえず午前中だけ学校。


「ありがとう。助かったよ!」


「ん。あぁ、それと。全教科80点以上とれなかったら罰ゲーム。で、全部80点以上とれたらどっかつれてってやるよ」


そういって俊は部屋をでていった。


罰ゲームって・・・


俊が言うんだから・・・


こわいな~


とりあえず、全部80点以上とればいいんだよね!


そう思いながらさっきまで教えてもらった部分を復習して眠りに就いた。


それから2週間。


どんなに仕事が遅くに終わってもかならずきてくれる俊のおかげでテストも結構手ごたえがある。