学校を終えてそのまま事務所でダンスレッスンと歌の稽古をおえてからマンションに戻って結構使っていなかったまだまだキレイな机に向かう。


買ってきた参考書と戦うも全然わかんない。


いつも20番以内にははいってたからそこから落ちたらパパになって言われるか。


だって、芸能界に入る時のパパとの約束は成績を落とさないこと。


もちろん、その理由はパパが先生だってこともあるけど、芸能界を引退したときに学歴や成績が悪かったりしたら大変だから。


だからパパはあたしを思って言ってくれたこと。


でもその約束につづくのは・・・


“20番以内じゃなきゃ、芸能界乃引退”


つまり、歌手をやめて普通の高校生にもどるってこと。


さすがにそれはきつくて最初はパパに抗議したけど受けてもらえずその約束のままここまできてしまった。


もう、とりあえず、誰か教えてくれる人探そう!


携帯をスクロールしてくろ俊の名前が急に画面に着信とともに浮かび上がった。


「びっくりした~」


独り言をいいながら俊からの着信にでる。


「もしもし」


「あぁ、今ひま?」


ヒマ?って・・・


あなたは平気なんですかって聞きたくなる。


もうすぐテストなのにさ


「ヒマなわけないじゃん。こっちはテスト勉強で大変なんだから」


「あぁ、テストね。俺、教えてやろうか?」


「え?俊はテスト平気なの?」


「まぁ、それなりに。で、どうする?」


でも、丁度いいし。


小奈美の言うようにアピールするのに絶好のチャンスだよね?


「じゃぁ、お願いします」