明美さんがでていってからすぐにまたチャイムがなった。


「はい」


「あ、あたし。」


明美さん?


「どうしたんすか?」


「さっきそこで華ちゃんにあったの」


は?


華!?


できればもう一回華と直接あいたい。


あって、正直に自分の気持ちを伝えたい。


まだ、華のことが好きなのに。


「それでね、これ、渡されたの。あたしに渡されるのはいやかもっていいながら。」


渡された紙袋の中には、俺が買った指輪の箱。


それをだして開けてみる。


中にはそのまま、指輪がはいっている。


でも、これは華にあげようとおもって買ったもの。


付き合い始めて4か月くらいがたったときに、華がすっごく欲しそうにめてた指輪。


かったのはいいけど、渡すタイミングはつかめなくて、華の部屋の物置にいれておいたんだ。


「華さん。それ、あたしに渡そうとおもって買ったと勘違いしたみたいで。さっきも届けに来たんだと思う。ねぇ、俊があたしのことが好きっていってたのは、錯覚だったってわかったでしょう?本当は、華さんのことがすきなんでしょう?なら、その思いをしっかりつたえなきゃ。」


それだけ言うとまた里奈の手をつかんで部屋をでていった。


「俺、本当になにやってんだろ」


そんな独り言が部屋の中にひびいた。