次の日、新しくドラマのオファーがきたからその現場に移動中。


あ、指輪届けなきゃ。


「ねぇ、美緒さん。俊のマンションによってくれる?」


「別にいいけど、小奈美はいいの?」


「うん。」


小奈美には事情を説明してるからすぐに返事をしてくれた。


すぐに車は俊のマンションの前に到着。


「華、一人で大丈夫?」


「平気。いってくるね」


小奈美の心配そうな顔ににこっとわらいかけて車をでる。


美緒さんにおしえてもらった番号の部屋の前にいく。


紙袋をドアにかけようとしたとき、ドアの中から音がきこえた。


なに!


俊、でかけてるんじゃないの?


いそいでドアから見えないところにかくれる。


「じゃぁ、子供たちのことありがとう。それじゃぁ、また仕事場で」


「じゃぁな。里奈バイバイ」


「俊君バイバ~イ」


部屋の中からはこの前、あたしがみた女の人と4歳ぐらいの女の子。


なんだ。


おちこんでたのはあたしだけじゃん。


最悪。


涙が溢れてきそう。


ドアがしまったのを確認してから影からでるといなくなったと思っていた女の人が子供と手をつないでそこに立っていた。