「華です!よろしくおねがいします」
みんなにそういうといろんなところから声がきこえる。
ファンからの応援の声って、嬉しいもんだ。
司会の人の隣にすわった。
「では、さっそくですが、今回、華さんのソロデビューの曲はどのような曲なんでしょうか」
「はい、えぇ、今回はあたしの友達のことを曲にしてみました。その子には付き合ってる人がいたんですけど、浮気をされて別れたんです。でも、別れた後もすごく好きで、っていう相談をうけて、あ、こういう曲をつくってみたいなと思ってつくりました。」
「そうですか。ありがとうございます。では、後ほどのインタビューは曲の後になります。華さん、スタンバイ、お願いします」
「はい、よろしくおねがいします」
さっきの説明。
友達なんて嘘。
本当は自分の事を書いたなんて誰にもいえない。
俊はきづくかな。
いや、多分みないだろうな。
あたしの曲も耳に入らないと思う。
ステージでスタンバイしながらそんなことを思う。
そして、あたしの思考は流れ出た曲のイントロで遮られた。
≪ありがとう。あなたと過ごした日々を思い浮かべながら心の中でつぶやく。
好きだよ。もう、つながることのない携帯の画面をみながらそっとつぶやいた。
あなたに出会えたこと、あたしは後悔しないよ。好きになったこと、ケンカしたこと、行ったところ、全部全部覚えてるよ。
今日も、あたしはあなたを思って部屋の中で静かに、静かに涙をこぼす。
ありがとう。あなたと過ごすことのできた奇跡を思い浮かべながら心の中でつぶやく。
好きだよ。もう、届くはずのない言葉が無意識に口からでていった。・・・・・・・・・・・・・≫
それからしばらく歌はつづいて発表はおわった。
