「えっ?」
そんなにかぶるか?
すげぇな
「わたしのお姉ちゃんがオリオン座を教えてくれたの。今はもういないんだけどね」
「境遇だな」
「うん。私、最近ここのこと知ったの。矢吹くんは?」
「俺は三年前から」
「結構前だね」
「あぁ」
俺はオリオン座を見ようと空に顔を向けたかったが、あまりの涙の美しさに来宇から目が離せなかった
「俺帰るわ」
「私も・・・じゃあね」
「おぅ」
昼間のようにお互い反対方向へ歩いて行った
風の吹く帰り道があまりにも昔を思い出させる
思い出すのは二年後の今でも辛い・・・
忘れられる日など来る日はない