『ダシテ……ダシテ……
ココカラダシテ……』
子供が泣く声が聞こえる
『モォ ココハ
クラクテサビシイヨ……
ヒトリハイヤダヨ……』
立派な部屋に
まだ幼い男の子が一人
部屋の真ん中で泣いていた
『レン……コッチニキテ……』
部屋に唯一
ポツリと開いた窓から
幼い女の子が顔を出し
笑顔で手招きをした
『キミハ……ダレ……?』
『ボクハ…***…』
「……煉……様?」
名前を呼ばれ
煉はハッと目を覚ました
「大丈夫……ですか…?」
煉はぼーとしていたらしく
目の前の女の子が
不思議そうに
煉の顔を覗き込んだ
「あぁ……大丈夫だ……
とりあえず家…あがれよ」
「………はい」
煉は女の子を家に招き入れた
(さっきの……
朝見たのと同じ記憶……
俺が幼かった頃の………)
煉は顔を歪ませた