みそぢ手前の私と、ちゅうにの彼

『想い、醜く…』というタイトルで書かれたその小説はかなりの人気があり、その下には書籍化決定!!
とテロップが貼ってある

未だデビュー出来ない奈々にとって
この文字は、激しい嫉妬と共に、それ以上の羨望の想いがあった


現在の自分に憤りを感じつつも
何か得るものがあるかもとおもい
とりあえず読んでみることにした…



内容はある姉妹の話だった

高二の春、人見知りで友達が一人もいない
ネクラな姉に初めての
しかも、異性の友達が出来る

月日が流れ、彼と仲良くなっていくにつれ
次第に惹かれていく姉だったが
ある日、その彼が自分とは正反対の妹に
告白しているのを目撃してしまう

元々、自分と違って人当たりが良く、容姿端麗で誰からも好かれる妹に強い劣等感を持っていた姉は

この出来事に絶望すると同時に
女として醜く変わっていく
と言う話だった…