「松井田さん。
 今日はありがとうございました」


身長は高め。
黒ぶち眼鏡をかけていて
今時の髪型で。

「いや、こちらこそ」
「楽しかったですし、ね?涼子?」

お父さんとお母さんがうっとりする程
顔が整っている目の前の人物。


「う、うん。美味しかったぁ…」

話を振ってきたお母さんに
適当に返事をするも、私の頭は混乱中。



こんな人、いたっけ?


いや、こう思うっていうことは
私は完全に無視してたってことで…



サーっと青くなっていく私に
目の前の人物はニコリと微笑み
「佐久間 亮太です。よろしくね?」

毒を吐いたのでした。