着いたのは一流ホテル内の
和食料理店だった。
今年のクリスマスにもらった
ブランドもののワンピースに身を包み
美容室で髪を巻いてもらった私は
メニューを見ながらソワソワ。
「もう今日の料理は予約したから
メニューは選ぶ必要は無いぞ」
お父さんが笑いながら言う。
「そういう問題じゃ無い!!
確かに美味しい肉じゃがは
食べたいけどサ…」
落ち着かないんだよね…。
「なーに、涼子。
もしかして緊張してんの?」
「いや、そういうのでも無いから!」
お母さんの冷やかしを否定するものの
バレバレらしく、お母さんは隣で
クスクス笑っている。
あー、もう!
やっぱついて来るんじゃなかった!