『先生!どうせ大した病気じゃないんだから早く終わらせて。私マジ元気だし。』不機嫌そうに言って検査台に上ると、先生も『はいはい。本当に元気だね』と笑いながら私の体に色々な機械を付けていく。
訳のわからない検査が始まった。

私は検査の間、退院したらまず何して遊ぼうかなぁ?と考えていた。
友達と飲みに行って~カラオケ行って。バーベキューして花火もしたい。大好きなサーフィンをしに海に行きたい。
やりたい事が次から次へと浮かんできた。


『遊ぶ事ばっかりじゃん』と自分で思わず突っ込みを入れたくなる程頭の中は友達と遊ぶ事で一杯だった。

今まで当たり前の様にしてきた事が、一週間前から突然出来なくなった。この冷たく嫌な匂いのする建物に連れてこられてから…。

それが辛かった。



『検査結果は三日後です。それまで安静にしてて下さいよ。』
佐藤さんの言葉にハッと我に返ると検査が終わっていた。
『はいは~い。まぁ~どうせ結果なんて聞かなくても大丈夫だし。』
私は強気な一言を残して検査室を後にした。



病室に戻り窓の外を眺めていると、そこには雲一つない私の心とは正反対の夏空が広がっていた。