本当に色々な人がいた。


私はベンチに座って時間も忘れてしばらく人の行き交う姿を眺めていた。




この大勢の人の中で何人の人が私の辛さを分かってくれるかな…。


私と同じ様な思いをしてる人いるかなぁ?



きっと、私以上に苦しい思いしてる人もいるんだろうな……。





人って何で病気になるんだろう…。

病気って何でその人を選ぶんだろう…。

神様からの
罰?
試練?



そんな事を考えたら気持ちが重たくなり、頭を抱えて泣いてしまっていた。





『あの~…、大丈夫ですか?』

突然かけられたその声に私はビックリして顔を上げた。


そこには知らない男の人が心配そうな顔をして立っていた。


『大丈夫です!!ごめんなさい。』
私はその一言を残し、慌ててその場を後にした。






これがアイツ…


賢との出逢いだった。