だめだな、やさしくしてくれる想太君に甘えすぎていた。

柊先生みたいだな。

いつもは、やさしいけれど、いうときはいう。

そうそう、飴と鞭だよ。

すごいなぁ。

「うん。わたし、がんばって、ひとつ取ってみる!」

めいいっぱい目を見開いてわたしは、想太君にそう言った。

取れそうなものを狙おう。

あまりお金をかけないように。

たかがゲームにこんなに気合いが入っているわたしに、想太君はやわらかく微笑んでくれた。

「がんばって」