こういうのって、恋愛系選んだほうが、ドキドキするよね。

でも、あまり激しいのは気まずくなるからやめておこう。

んー、何かいいのないかな……。

あっ!

これとかいいんじゃない。

「ねえ、想太君。これはどう?」

ピンときた映画の紹介文を指差しながら、わたしは訊く。

想太君は、嫌な顔ひとつしないで、こう答えてくれた。

「うん。それにしよう」

すんなりといいよと言われると、少し不思議に思えた。

もしかして、想太君は、映画の内容はなんでもよかったのかもしれない。

でも、わたしが選んだ映画について、いろいろ話をしてくれた。

恋愛系なのに、よく話せるなぁ、とわたしは思いながら。