紙は、前の大きな机の上にある。
サイズは大中小とあるが、わたしは、小さな紙を手にした。
そのとき、以前から気が付かなかったけど、近くにある扉を見つけた。
なんの部屋だろう。
「部長。あの部屋は何ですか?」
一番知っていそうな人に訊いた方がいいと、考えたわたしは、部長に話しかけた。
部長は、その扉を見つめながら答える。
「ああ、あそこは、前の先輩たちが描いた作品とか、道具が置かれている場所だよ。でも、今じゃあまったく使われていないから、あたしもよくわからないけど」
そういうと、席に向かって行った。
部長もよく知らない、かぁ。
なんとなく、その今じゃあまったく使われていない部屋が気になった。
前の先輩の作品も見てみたいし。
そうして、わたしは、あの部屋に入って行くことにした。
ガチャ……。
少し不気味な音を立てながら、扉は開いた。
中に入ると、そこは、ゴミやホコリでいっぱいだった。
「ゴホッ。汚い部屋だな」
まあ、それもそうか。
なんせこの部屋は、まったく使われていないもの。
